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有名心霊スポット

宇治川ラインでの恐怖体験

2019/09/20

これは私が大学生の頃の体験談です。

中古ではありますが、念願の自動車を手に入れた私は、昼となく、夜となく、一人で、あるいは友人たちを誘って暇があれば車を走らせておりました。

そんなある晩のお話です。

 

私は京都府の郡部、奈良県寄りの辺鄙な田舎町に住んでおり、そこから京都市内の大学に通っていました。

ある夏の休日、私と友人三人(男性一人、女性二人)で私の運転でご飯を食べに行き、その後、私の住んでいる方面へクワガタムシとカブトムシを探しに行こうと言う話になりました。

私は子供の頃から虫捕りが得意でいくつかポイントを知ったおりましたので、腕を撫しておりました。

女性のうちの一人は自称「霊感がものすごく強い」らしく夜の山へ入り込むのは勘弁して欲しいと泣きついてきましたが、私は子供の頃から親に連れられて、あるいは子供達とだけでも散々行き慣れた場所であると説得し、他二人の友人達ものりのりで彼女を説得しました。

京都市内から車通りの多い国道24号線を抜け、宇治市に入ります。

車中は共通の友人の失敗談やら、ゼミの担当教授の笑い話などでわいわい賑わっておりました。

 

道はいよいよ車通りの少なくなる「宇治川ライン」へと入っていきます。

時間は夜の9時を少し回った頃だったと思います。

光源は自車のヘッドライトのみという状態です。

 

突然自称「霊感が強い」友人が震えながら訴え始めました。

この道はいっぱいいるから」「引き返して」……

 

ひどい頭痛もし始めたようです。

訴えはほぼ悲鳴のようになってきました。

ほら! あそこも、あそこも、あっちにも!」「見えるでしょう!

 

この「宇治川ライン」という道はその名の通り宇治川沿いをぐねぐねと辿る山道であり、昔から運転を誤って宇治川へ転落して亡くなる事故が後を絶ちません。

そして、この宇治川ライン沿いには天ヶ瀬ダムという大きなダムがあり、そこでの自殺案件も引きも切らずなのです。

それらの「人」が彼女には見えていたのだと思います。

そして自称「霊感無くはないが、そう強くもない」と言っていたもう一人の女性の友人も騒ぎ始めました。

「ほらほら、あそこ!あそこにも!」不思議なことに最初に指摘し始めた友人と全く同じところを指差しています。

申し合わせたように同じです。

私と男性の友人は何とかなだめようと試みますが、自分たちもパニック寸前で、口もカラカラでうまく声が出せません。

そして何と、唯一の光源であるヘッドライトが突然2.3回点滅したかと思うと消えてしまいました。

急いで停めた真っ暗な車内に4人の絶叫が響き渡りました。

私はとっさに一度ヘッドライトスイッチをオフの位置に戻して再度オンにしました。

点きました。

その間はおそらくほんの2.3秒だったのでしょうが、恐ろしく長く感じられました。

その後のことはあまり記憶にないのですが、ただ、ガクガク震えながら何とか宇治川ラインを走り抜けた事、そしてもちろん虫捕りは取り止めた事は覚えています。

女性二人の見えた「人」たちは恐怖感から来る錯覚と思いたかったのですが、何しろ最後のヘッドライトの件の説明がつかないのです。何かの警告だったのでしょうか。

 

 

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