ワイノメ

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怖い体験談

都内某所のアパートで金縛りに……

2019/09/01

ほんの数年前のことです。

私は都内某所のアパートに一人暮らしでした。

6階建て、各フロア10室程度のアパートだったと思います。

最寄の駅からは徒歩5分程度と交通の便はよく、築30年越えと少し古いのですが、その地域の家賃相場を考えるとだいぶ安い物件でした。

 

 

昼間も薄暗く陰気な印象でしたが、その辺りは夜も人通りも多く近くに居酒屋もあったりして女一人暮らしには安心できるような立地でした。

しかし陰気な雰囲気というか部屋の中もなんとなくじめじめした感じがして、休みの日に部屋で過ごすことは滅多にありませんでした。

 

そこに住んで約1年、何事もなく暮らしていましたが、ある日から急に毎日なんだか室内に人の気配を感じるようになりました。

 

ちなみに私は霊感はなく、生まれて一度も幽霊など見えたことはありません。

霊体験もありません。

人の気配というのは、本当に気配だけで、なにか見えるわけでもありません。

しかも私の部屋はワンルームで、部屋全体が見渡せます。

大きな家具もないので、影になにか隠れている、という心配もないし、玄関あけると部屋の全貌が見渡せるような小さな部屋でした。

あとは小さなベランダと、バスルームがあるのみです。

しかし気持ち悪い気配だけ感じて、夜眠りにつくとき、目をつむっても近くにだれかいるようで寝つきも悪くなってしまいました。

 

それでもその程度で引っ越すなどは思いつかずほうっておいたある日、夜中に足首を手で押さえられたような圧迫を感じて目がさめました。

目が覚めたと表現していますが、目は開けられません。

なんと体がまったく動かせないのです。

足首を押さえられた手のような感触が今度は膝を両手でがっと押さえ込まれているような強い圧迫を感じました。

不思議なことに声も出ないし、必死に力をこめて目をあけると、真っ暗闇で誰もいません。

でもその時まさに両ひざは押さえられています。

怖さのあまり額から汗が滝のように流れ、これが金縛りかと冷静に考える自分もいたり、とてもおかしな状況でした。

 

その時小鳥を飼っていたのですが、なぜか小鳥に助けを求め名前を叫ぶことが出来た瞬間、ふっと金縛りが解けて脱力しました。

あまりに怖くて心拍も早鐘のようにばくばくでしたが、緊張で疲れすぎたのかあっという間に眠りについてしまいました。

そんなに早く寝てしまうのも不思議ですが、朝起きると小鳥が助けてくれたのだろうと感謝の気持ちでいっぱいになりました。

そんな話を同じアパートに住んでいる唯一の知人に話したら、なんと、最近アパート内で亡くなった方がいるとか。

その人に面識はないですし、死因も分かりませんが、お年寄りではなく、働き盛りの年齢の方のようでした。

関係があるかどうか分かりませんが、またあんな怖い目にあうのも嫌なので引越し先を探す間は玄関にお守りを置いたり塩を盛ったり出来ることはやって、早いうちに引越しをしました。

お守りや塩は効果があったのかどうか分かりませんが、金縛りはその1回のみでした。

しかし本当に怖かったです。もう二度とあんな体験はしたくありません。

 

 

 

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