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怖い体験談

ロンドンの幽霊フラット

学生時代、ロンドンに留学していた時の話です。

日本人留学生5人で、カムデンタウンにあるシェアードハウスに住んでいました。

安くて、立地も悪く無かったので即決したのですが、最初から何となく、日中でも薄暗くて、何かが立ち込めているような、嫌な雰囲気がありました。

 

私自身は金縛りに合った事のある程度の霊感でしたが、他4人のうちの2人はわりと霊感の強いタイプ。

そのうちの1人が先ず、自分の部屋の隅に女の人がずっと立ってるんだと言い始めました。

もう1人の霊感の強い人に試しにその部屋で寝てもらったら、やはり立ってるとの事。

しかも、男の子みたいなのもいる・・・と。

けれど、その2人はそういうのに慣れているので、あまり気にしていませんでした。

私を含め他の3人は全く見えませんでしたから、気味が悪いと思いつつ、引っ越したばかりだし・・・とあまり考えないようにしていました。

 

シェアードハウスの造りは、入ってすぐに2部屋とトイレ・バスルーム、2階にリビングとキッチンと3部屋という広さ。

問題の部屋はトイレのすぐ横の部屋でした。

 

実はトイレに入っている時に変な事は度々あったのです。

トイレに入ってる時、誰かがノックするので、「もうすぐ出るから待って〜!」と言って、出ても誰もいない。

おかしいなと思って、2階に行ったら、みんなリビングでTVを見ていて、「誰かトイレ、ノックした?もう出たから、入っていいよ。」って言ったら、「え?みんなずっとここでTV見てたよ・・・。」と。

 

散々、「いたずらじゃないよね?怖がらせようとしてないよね?」と怒って問い正しましたが、みんな「絶対にしてない。」というので、じゃあ、気のせいだったのか・・・という事で収めましたが、それが空耳じゃなかった事は私は確信していました。

けれど、怖くて、認めたくなかったのです。

その後、住み始めて一ヶ月でそういう事が3度ありました。

そして、そのうちの1回は自分以外誰も家にいない時でした。

 

1人で家にいるのがどんどん怖くなりました。

極力、1人残らないようにしていました。

しかし、ある夜の事です。

家には私ともう1人だけで、他の3人は遊びに出かけました。

私は風邪を引いていて、もう1人は私を1人残すのが心配だからと残ってくれたのです。

しかし、買い置きしておいたと思っていた風邪薬が無くて、友達がちょっと買ってきてあげるよ・・・と。

私は1人残るのが実は物凄く怖かったのですが、それ以上に熱が高くて動けませんでしたから、仕方無く、お願いして、1人留守番をする事に・・・。

 

私はリビングのソファーに寝ながら、TVを見ていました。すると、友達が出ていって10分ほどして、リビングのドアが「コンコン、コンコン、コンコン」とずっとノックされるのです。

熱のせい? 気のせい? 必死に思おうとしましたが、どう考えても彼女が出ていったのは間違いないですし、戻ってくるには早すぎる。しかも、帰ってきたとしても、ノックする必要なんて無いんです。

 

私は思わず、ノイズキャンセリングのヘッドフォンを装着し、ひたすらそのノックに耐えました。

早く帰ってきて!

早く帰ってきて!

 

ひたすら祈りました。

30分ほどして友達が帰ってきた時にはもう本当に、涙ボロボロでした。

もう何時間にも感じました。

 

その後、私はみんなにその事を話し、もうここには住みたくないと言いました。

他の友達も納得したようで、私は代わりに住んでくれる人を探して、1人そのフラットを出ました。

後で聞いた話ですが、ロンドンの古い家にはよく幽霊が出るそうで、大家さんも、「ま、よくある事だよ。ははは。」って感じだったらしいです。

あの時、ドアを開けてたら、どうなってたのか、何が見えたのか?

今、思い出しても鳥肌が立ちます。

 

 

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