神奈川県の宮ヶ瀬湖、その虹の大橋で心霊体験
2019/09/02
それは夏の夜の出来事でした。当時学生だった私は友人達と肝試しに行こうという事になったのです。
当時、私たちは神奈川県にある大学に通っていたのでみんなで集まって遊ぶ時はいつも大抵は神奈川県です。
ですからその時も神奈川県にある心霊スポットを探して行こうという事になりました。
あれこれ候補を探していると、その中の一人が神奈川県の宮ヶ瀬湖、そこにある虹の大橋は自殺の名所でなんでもものすごい心霊スポットらしいと言うのです。
真夜中の湖、そこにかかる自殺の名所なんていかにも心霊スポットとしては怖そう。私たちは早速車に乗り込み宮ヶ瀬湖を目指しました。
宮ヶ瀬湖に着くとあたりは本当に真っ暗。
私たちは虹の大橋の近くにあった駐車場に車を停めて歩いて虹の大橋を目指すことにしたのです。
途中は街頭もなく本当に暗いんですね。
この時私たちは懐中電灯を持って来れば良かったと後悔をしていたのです。間も無く、虹の大橋にたどり着こうと言う時、私たちの行く先に明かりが見えます。
その明かりは懐中電灯のような感じで、ゆらゆらと揺れています。
どうやら私たちの前には人が歩いていて、その人の持っている懐中電灯のようです。私たちはその懐中電灯の明かりに惹かれるようにその後を付いて行きました。
そうこうしていると私たちは虹の大橋に到着していました。
虹の大橋は橋が高いフェンスで覆われています。
まさにこれは自殺防止のためのものなんですね。
そして下に目を向けるとはるか下には宮ヶ瀬湖の湖面が見えます。
こんなに高い所から飛び降りたら、そりゃ死んじゃうよなと私たちは話をしながら虹の大橋を歩き続けました。
私たちの前を行っていた懐中電灯の持ち主もゆらゆらとその明かりを揺らしながら先を歩いていましたが、気がつくとパッとその明かりが消えてしまったのです。
しかもその明かりが消えた場所はちょうど虹の大橋の真ん中あたり。
私たちは一瞬、驚きました。ひょっとしたら自殺者かも・・・。
私たちは少しビビりながらも懐中電灯の明かりが消えた辺りまで急いで向かったのです。
けれども、そこには誰もいません。もし、明かりを持っていた人がそこから湖面に飛び込んだのなら何か痕跡があるはずですが、それは何もないのです。
しばらく私たちはその辺りをうろうろし、さっきの懐中電灯の明かりはなんだったのだろう?と話をしていました。
するとせっかく来たのだから、写真を撮ろうと言うことになり、そこで全員で記念撮影をしたのです。
その撮影が終わった後、一人がまるで固まったように動かなくなりました。
そして悲鳴をあげながら全力疾走で車の方に戻っていったのです。
私たちは何があったのかわからず、彼を追いかけました。
彼は車の中でガタガタ震えています。
どうした?と聞くと、誰かが橋の端から自分に向かって「こっちにおいで」と言ってきたと言います。
彼が橋の欄干を見るとそこには欄干にしがみ付いた女性がいたと言うではありませんか。
そんな話を聞いて私達はもう、その場にはいられません。
明るい街まで逃げるように急いで車を走らせたのです。
後日、肝試しに一緒に行った友達からその時に撮った写真がメールに添付されて送られてきました。
私はその写真にゾッとしたのです。
橋の上でみんなで並んで写っている私たち。
けれどもその足元に欄干にしがみつくような格好をした女性がはっきりと写っていました。