不思議な体験(金縛りが私に教えていたものとは……)
2019/09/01
金縛りが私に教えていたものとは……
とても不思議な体験をしました。
小学5年生の時に父がくも膜下出血で寝たきりになり、持ち家のローンを払えず、売りに出し、町営住宅の空き待ちをするために、中学1年生の時アパートで1年間過ごしたときの話です。
そのアパートは2階建てで、1階が2部屋、2階が2部屋の全部で4部屋ありました。
2階の左の部屋には事実婚をしている40代くらいの男女が2人、右の部屋には40代の男性が1人、1階の左の部屋には70代くらいの女性の管理人さんが住んでいました。
私は1階の右の部屋に引っ越しをしました。
父はその時ずっと病院でしたので、その部屋では、私と母の2人で暮らしていました。
お風呂が付いていないアパートでしたが、その付近は温泉街でもあり、安く入ることができる大衆温泉銭湯が近場にいくつもあったので、毎日銭湯を利用していました。
母は聴覚障碍者でありながら、まだ中学1年生の私を育てなくてはならず、朝から夜遅くまで働きに出ていました。
必然的に私は1人になる時間が多く、眠りにつく時間でも1人が当たり前でした。
引っ越しをしてから1ヶ月ほど経った時に、私はいつものように布団に入り眠りにつきました。
……どのくらいの時間が経ったでしょうか。
急に耳元で女の人の叫び声のようなものが聞こえたと思ったら、次の瞬間体が全く動かなくなったのです。
これは、、、、金縛りではないかと、怖くなりました。
それでも体を動かすことはできずに、どれだけ時間が経ったのかわかりませんでしたが、いつの間にか金縛りは解けていました。それからというもの、毎日寝る際には金縛りにあいました。
最初のうちはとても怖かったのですが、慣れてくると「ああ、今日もか」と怖さを感じなくなっていました。
1年間そのアパートで暮らし、ほぼ毎日金縛りにあっていた私ですが、町営住宅の空きが見つかり、引っ越しをした途端、金縛りにあうことはなくなりました。
そして町営住宅に移り住んで2年ほど経った時に、ふと1年間住んだアパートの前を通り過ぎたら、パトカーなどがたくさん集まっていました。
後から聞いた話なのですが、私と母がそのアパートを出てから、母と同年代くらいの女性が一人暮らしを始めたそうです。
――そして。
その女性が殺人にあったというのです。犯人は真上の2階の右の部屋に住んでいた男性でした。
私は、アパートにいた時にだけ襲われていた金縛りの事を思い出しました。
1年間、そのアパートで金縛りにあっていたことは、この事件がおこることを、何かしら予兆したものだったのでしょうか。
(20代後半女性)