自殺者のたたり?車もナビも携帯も動かないっ!!
2019/09/01
私が大学生だった時の話です。
テニスサークルに所属していた私は夏休みの合宿で長野県の山奥にある合宿所に行きました。
そこは緑深い自然に囲まれたとても気持ちのよい場所でした。
私たちは毎日隣接しているテニスコートで汗を流しました。
そして夜は毎晩宴会をして楽しく過ごしていました。
ある晩、サークルのイベントで毎年恒例の肝試しがありました。
肝試しの前に幹事の人が、本当か嘘か肝試しルートの途中にある大木で昔首を吊って自殺した人がいるという話をしてきました。
そんな話を聞いた直後だったので暗闇の中恐怖に震えながらスタートしました。
やがて例の大木の所にきました。
そこにはお化け役のメンバーが隠れていて、特にそれは怖くなかったのですが、さっきの自殺した話があったので試しに大木越しにお化け役のメンバーを写真に撮ってみました。
しかしデジタルカメラのシャッターを何度押しても写真が取れません。
5回くらい押してやっと1枚とれました。
しかし画面は真っ暗で辺りも暗かったため撮れた写真が見えませんでした。
そして肝試しも終わり宿に帰って改めてカメラを見直すと、無数の光の玉が飛び散っている大木の写真が映っていたのです。
さすがに私は怖くなってその写真を消去しました。
翌日の夕方、夕飯作り担当だった私は足りなくなった食材を買いにいくために男の先輩3人とたまたま車で来ていた先輩の車を借りて麓の町まで買い出しにいくことになりました。
買い物も終わって山を登り始めたころ、急に天候が悪くなって辺りはどんよりしてきました。
山の天気は変わりやすいので雨足が強まる前に早く帰ろうとスピードをあげたのですが、そのうちに道に迷ってしまったのです。
行きは単純な道ゆえ迷うこともなかったしナビもしっかりついていたのに、何故かナビが動かなくなり単純な道なのに迷ってしまいました。
迷いながらも車を走らせているとやがて突き当たりにぶつかりました。
辺りは真っ暗で車のライトがなければ何も見えないほどでした。
そしてバックしようとアクセルを踏んでも何故かアクセルがかからないのです。
車もナビも動かないどうしようもない状況に私たちは宿に電話して助けを求めることにしました。
しかし、誰の携帯電話を使っても電源が入りません。
さすがに先輩達も恐怖を感じたらしくみんな黙って困り果ててしまいました。
天候はますます悪くなりもう何も見えません。
私たちは電話をかけ続けたりアクセルを踏んだり何とかこの状況から抜け出そうと必死でした。
それから20分ほど経ち少しだけ雨が弱くなりました。
すると急にアクセルがかかって私たちは迷うことなく宿に帰ることができました。
一体あれは何だったのか、神隠しにでもあったかのような体験で宿にいたメンバーに話しても誰も信じてくれませんでした。
私の経験した恐怖体験が大木の自殺と関係しているのかはわかりません。
ただ天候が悪くて電波が悪くなっただけかもしれないし車の調子がおかしくなっただけかもしれません。
でも私は自殺した人が起こした小さな祟りだと思っています。