ワイノメ

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怖い体験談

心霊スポットの踏切で感じた左足の違和感

これは僕が大学生の時に体験した出来事です。

その日は友人たちとコンパをしていました。

どこにでもありそうな大学生活の一コマです。

単身のアパートに住んでいた僕の部屋で男女3対3で鍋を囲んで盛り上がりました。

 

夜も更けた頃、友人のK君が言いました。

「腹もいっぱいになったし、これからどっかに行かない?」

K君の提案には僕も賛成だったのですが、僕の家の近くには遊びに行けるようなところなどありません。

カラオケ店に行こうにも自転車でないと行けない距離です。

みんなお酒を飲んでいたため6人で移動できる手段などありませんでした。

 

しかし、このまま解散となると味気がないものです。

せっかくの楽しい食事会ですからもう少し引っ張りたいというのが僕の本音でした。

そこで僕はある提案をしました。

「あそこの踏切に行かない?」

そう言うと苦笑いをして「えーっ」と答えたのはW君でした。

その踏切というのは地元では有名な心霊スポットだったのです。

最寄りの駅近くにある何気ない踏切なのですが死亡事故が多いところでした。

 

いつもはノリの良いW君ですが、心霊となると歯切れが悪くなりました。

それもそのはずW君は小学生の時に心霊体験をして以降、霊感が備わったということでした。

地元民であるW君はその踏切でも何度か心霊体験をしたこともあり行きたくなさそうでした。

 

しかし、だからと言って他にすることもありません。

僕もK君もノリ気です。

女性陣もリーダー格であるCちゃんは行く気満々でした。

 

アルコールも入り酔っ払っていた僕たちは結局、例の心霊スポットに行くことになりました。

缶ビールを片手にキャッキャと言いながら歩を進めます。

女性陣も「怖いー!!」なんて言いながらもどこか楽しげです。

W君は一番後ろを歩いて隣にいるMちゃんと喋っていました。

W君もなんだかんだで楽しんでいるなと思いました。

 

目的地である踏切が見えてきました。

その踏切は駅からは近いのですが普段行き慣れた場所ではなく夜の暗さもあり、雰囲気が漂っていました。

周りは住宅街で自転車が通れるほどの小さな踏切です。

少し怖くなったのですが目の前まで来ました。

さぁこのまま踏切まで進もうという時、W君が言いました。

やっぱりやめよう

隣にいるMちゃんも頷きました。

私も行きたくない」二人の顔は少し青ざめていました。

いつもノリのいいW君がそこまで言うなら仕方がありません。

僕たちは踏切を渡ることなく僕の自宅へと引き返しました。

 

心霊スポットって言っても結局、何もなかったじゃないかと思っていたのですが、部屋に帰り落ち着いた頃を見計らってW君が口を開けました。

 

「さっきさ、踏切に近づくにつれて凄く体調が悪くなって。隣にいるMちゃんの顔見たらMちゃんも青ざめてた。話によるとMちゃんも霊感があったみたいで。踏切が見えると次第に左足が引っ張られる感覚が起きて、Mちゃんに足だるいよな?って聞いたら、さっきから私も左足がだるいんですけどどちらの足ですか?って…。ここで踏切渡ったらヤバイって思ってみんなを止めたんだ。」

 

この話を聞いてゾッとしました。

最後尾でW君とMちゃんは楽しく話しているものだと思っていたらそうではなかったのです。

もし、あの時W君の助言を聞かずに進んでいたらきっと良くないことが起こっていたでしょう。

 

そして後日、耳にした情報によると僕たちが踏切を渡ろうとした三日前、そこで死亡事故があったということでした。

子どもを自転車に乗せたお母さんがバランスを崩して転倒し、列車に轢かれたそうです。

その時に痛めた足が左足だったのかもしれません。

おもしろ半分で心霊スポットに行くことは死者に対する冒涜です。

僕はそれ以降心霊スポットに行くことはやめにしました。

 

 

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