有名な心霊スポット『福山グリーンライン』の出来事
2019/09/01
今から数年前、私は広島県福山市に住んでいました。
当時、私は20代前半で若く、よく友達と深夜にドライブに行ったりと遊び回っていました。
そんな中、ドライブでよく行っていたのが福山グリーンラインと呼ばれる、心霊スポットといわれていた場所でした。
グリーンラインは、昔の有料観光道路だったらしく昼間に行くとなかなか風景の良いところです。
風景の良いグリーンラインですが、現在夜になるとバイクや車での通行が禁止されています。
これは、心霊現象とは全く無縁で過去にバイクや車での事故が多発し、死亡事故も発生していたため、安全のために通行が禁止されていました。
しかし、道路にゲートなどはないため、今でも若い人たちを中心に、ドライブや肝試し目的でグリーンラインを走る人はいます。
そして心霊スポットとして有名なグリーンラインですが、ネット情報を調べると色々な心霊現象が囁かれています。
例えば、トンネルの中で車を止めてライトを消すと女の幽霊が現れるとか、子供の泣き声が聞こえてくるとかいろんな話があります。
しかし実際に何度も深夜にグリーンラインを走っている事がある私はそんな経験は1度もありませんでした。
ですが、深夜に走ると思うことはあります。
とにかく不気味なんです。
峠道を車で走ると10分20分程度の時間でグリーンラインは終わりますが、道中がとにかく暗いんです。
グリーンラインを終えて街に出てくるまで道中、街頭一つなく心霊スポットとしては十分な不気味さを醸し出していると思います。
しかし、心霊現象は無いけど不気味さがあるからこそ、私は友達とよくグリーンラインに出掛けていました。
そんな時、友達と遊んでいて深夜になると車で3人でドライブに出かけることになりました。
適当に街の中を走っていると、グリーンラインに行ってみようと話になり、グリーンラインを走ることになりました。
その時は、私は後部座席に1人座っており、いつも通りの暗い不気味なグリーンラインを走っていた事を覚えています。
いつも通りの光景を馬鹿話しながら走っていると、運転手の友達が｢えっ!?｣と、声を発しました。
私はどうしたのかと聞くと、運転手が子供が歩いていると言い、前を見るとヘッドライトに照らされて車と同じ方向に歩いている小学校低学年くらいの男の子がいました。
私達は、車のヘッドライトの明かりで男を見つけられましたが、グリーンラインは街頭一つなくその漆黒の中を子供が歩いといる事に恐怖を覚えました。
しかし、車で走っていたため、あまりの驚きで男に声をかけることなく、ゆっくり素通りしてしまいました。
そして、素通りして1,2分の所に車のテールランプが見え車が停車していました。
その時は、あぁ、男の子はおしっこをしてて、前の車の子なんだなと気づき、3人で焦ったとか少し笑いながら、安堵する事ができました。
そして前の車に近づき、追い越そうかなと思い出したあたりで私達は衝撃を受けました。
急に車が発進してグリーンラインを駆け抜けていったのです。
男の子を放置したまま……
私達は完全に意表突かれて言葉を失ってしまいました。
それではさっきの男の子は深夜0時も過ぎて、明かりがないと足元も見えないこの環境で何をしていたのでしょう？
この時、心霊現象の恐怖を感じていましたが事件性があったらいけないと先ほどの男の子の元へUターンしました。
そして、少し戻ると男の子はまだ歩いていました。
怖かったですが男の横に車を付けて、様子を窺ってみました。
すると、男の子はこちらを見ることなく正面に歩みを進めるのみでした。
その光景に異常性を感じてしまい、私達は幽霊だと思い逃げるように車を発信させてしまいました。
今思うと、前の車は私達のように男の子を発見してどうするべきか停車して考えていたのかもしれません。
そして、あの男の子は何故あんな時間帯にそして明かりが全くなく前すら見えないあの場所を1人無言で歩行を続けていたのか…。
謎は多いですが、私が人生で唯一経験した心霊現象と呼べる怖い体験でした。